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【典生人語インタビュー企画 vol.29】 「ゴール設定における目的(パーパス)と目標(ゴール)」

ブログやウェブサイトの製作でお世話になっているチェリーさんから、私の仕事についてインタビューを受けて記事をまとめてもらいました。


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今回は【典生人語インタビュー企画】の29回目、「ゴール設定における目的(パーパス)と目標(ゴール)」となります。聞き手担当は“典生人語事務局”のチェリーです。


■目的(パーパス)のない目標(ゴール)は弱い

 

チェリー:コーチのゴール設定は、どの辺りに置かれることが多いのですか?

 

典生:ケースバイケースですね。ゴールを“目的”に置く場合と“目標”がゴールという違いがあります。たとえば『2020年に東京にオリンピックを招致する』というのは目標です。できたかできなかったかはっきりわかりますよね。これに対して『その大義は何? なぜ東京でオリンピックをやりたいの?』という質問に対するこたえである『東京を再び活性化し、日本にエネルギーを与えるため』というのが目的です。どこかで達成できるというものではなくて常にここにある価値や意味ですよね。

 

チェリー:目標は達成すれば終わりですが、目的は常にあるものなのですね。

 

典生:『なぜそれをやりたいのですか?』『それをあなたが実現することの価値は、あなたにとって何ですか?』『それを実現することによってあなた自身が手に入れられるものは何ですか?』
そういった目的がないと、ゴールは弱いものになります。

 

チェリー:士気を高めるためにも目的は大切なものなんですね。

 

■目標と目的は、クライアント自身で設定する

 

典生:目標と目的が繋がっていないと、やらされている感(サバイバルモード)が強くなって、コーチングの価値はなくなります。

 

チェリー:ゴールである目標と目的は、コーチのものですか? それともクライアントのものですか?

 

典生:クライアントが作っていくマップの中には、目的も目標もあるので、そのテンプレートをざっくり共有しながら、クライアントが自ずと、しかるべきタイミングで埋めていけるように促すのがコーチングです。このテンプレートを使って、こんなふうに埋めていきなさいとなると、コンサルティングになってしまいます。国際コーチング連盟では、プロフェッショナルな部分とパーソナルな部分、両方のポテンシャルを最大化させるために、コーチは関わっていくと言っています。

 

■目的をもつことを訓練されていない日本人

 

チェリー:仕事をしている人の中には、目的もなく仕事をしている人や目的がわからず仕事をしている人がいますよね?

 

典生:日本ではその部分はあまり訓練されていないですよね。国際的に有名な日本企業の某社長さんですら、昔、海外のビジネススクールに通ったときに「目的は何?」と聞かれて答えられなかったという話を聞いたことがあります。

 

チェリー:確かに、日本人に単刀直入に質問しても出てこないことのほうが多いですね。

 

典生:訓練されていないから仕方ないとも言えますし、人によっては、わかるまでに時間がかかることもあるかと思います。

 

チェリー:私の個人的見解ですが、自分の価値観を揺るがす経験がある人は、目的があるケースが多いように思います。「なぜ?」ということを自分に問う習慣のある人もそうかもしれませんが。

 

■周りに合せて生きる日本人

 

典生:日本では周りに合わせる風潮が強いですし、日本ほどベクトルを自分に向けずに生きていける国はないと思います。周りに合わせた生き方をしていると、すべてが外部基準になってしまい、“私って何モノ?”ということを考える習慣ができないですよね。そんな日本人に対して、欧米の人たちは、自分自身のことを、自分の言葉で相手に伝えるという習慣ができています。自分のルーツに対する責任をもっているといいますか。

 

チェリー:コーチングが必要なのは、やはり目的がない人ですか? また、あとから“目的が違いました”ということもあるのでしょうか?

 

典生:目的がない人は、もちろんコーチングの対象になります。ただ、それだけとも限りません。目的を口にはするけれども、ただの勘違いということもありますよね。自分の悩みを語っているようで、実は、他人の目を気にして、こういう答えがかっこいいんじゃないかというような外部基準が入っていたりすることもありますし。

 

チェリー:本心から出たものでなければ、他人にちゃんと伝わらないはずなので、コーチとのやりとりの中で気付くケースもあるのでしょうね。

 

■目的は更新されていくもの

 

典生:谷村新司さんがギターを始めた目的は、肥満でモテなかったので、モテたいからだったそうです。今、彼が歌っている目的は違うはずですので、このように、目的が更新されていくこともあります。

 

チェリー:経営者や人は皆、成長過程で目的を更新していくのですね。

 

典生:経営者は会社経営の中で、もんもんとしたプロセスを経ますが、それが大事なのです。今、ホリエモンが気になっています。ライブドアをやっていたときと、刑務所というトンネルをくぐった今とで、新たに更新された目的が何か聞くことができたらおもしろいですよね。

 

チェリー:私も興味があります。

 

■“why”に対する答えが『目的』で、“what”に対する答えが『目標』

 

典生:グーグルの目的は『世界中の情報をデジタル化してユースフルなものにする』です。一見、目標と間違いそうですが、これは終わりのないものですから、目的です。いついつまでに検索エンジンをこうするといったものが目標です。

 

チェリー:目標が理念で、ミッションが目的にあたるわけですね。こう考えるとミッションのほうが上位概念ということでしょうか?

 

典生:言葉のとらえ方が色々なので、こうだとは言えませんが“why”に対する答えが『目的』で、“what”に対する答えが『目標』です。

 

チェリー:「なぜやるのか」が「目的」で、「何をやるのか」が手段、ということですね。とても分かりやすいです。

 

■会社の目的と個人の目的が繋がっていることが大切

 

チェリー:企業の目的と、働いている人の目的が合致しないこともありますか?

 

典生:エンゲージと言いますが、会社の目的に賛同して、それに繋がって個人の目的があるというのが大事です。根本的なところに共感できないと、働いていて面白くないですよね。

 

チェリー:自分の目的が会社の目的と繋がっているのは大事ですね。

 

典生:目的があれば、やらずにいられないですよね。例えば、JR東日本テクノハートという会社は、個人と会社の目的が一致させる取り組みを通して、組織変革を実現させた良い例です。各自がどうすればもっと良くなるのか、考えて実行していますよね。

 

チェリー:以前読んだ松本えつをさんの『しゃらしゃらDays』という本を思い出しました。将来に不安を感じている大学生の“ちこら”が、今よりも自分らしく生きるための方程式を見つけるのですが、その考え方と似ています。

 

典生:それは是非読んでみたいですね。身につけるのではなく『あることに気づく』のが大事で、コーチングの極意はそこにあると思います。

 

本日は、ゴール設定における目的と目標についてのお話を中心に伺いました。

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