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コーチングのマンネリ化を打破する方法

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コーチがコーチングの技法を用いてクライアントと対話する。

それは当然のことのようで、実はリスクをはらんでいます。

クライアントはコーチングのセッションを重ねるにつれ、

コーチングの技法に慣れてきます。

そして、「次は、こんな質問がくるな」と

予測できるようになるのです。

こうなると、お決まりの会議が退屈なのと同じで、

脳の働きは停滞してきます。

退屈、つまらない、この時間がもったいない、苦痛・・・・・・

負の連鎖による不快感は、発想力、創造性にブレーキをかけます。

これはコーチングの限界でしょうか。

そうではなく、その先に進むことがほんとうのコーチングです。

国際コーチ連盟のコアコンピテンシーに沿った基準では、

コーチングを自然な対話として行えることが

熟練したコーチであることの証明なのです。

難しいテーマを扱うときほど、

この対話としてのコーチングが必要になります。

難しいテーマでは通り一遍の質問などが通用しないので、

技法が表に出たコーチングでは、

同じことが繰り返されやすいからです。

それをクライアントが実感することで、マンネリ化が助長されるのです。

その場の状況に応じて生成的に対話を進めるアプローチや、

あえてクライアントに失礼な言葉を浴びせる等々で刺激を与える

プロボカティブ(挑発的)セラピーなどは、

マンネリ化を打破する一つのヒントになるでしょう。

しかし、それらもまた技法化する可能性があるわけで、

やはり最終的に問われるのは、

コーチが今この瞬間を生きるプレゼンスにあると言えるでしょう。

ふつうの人ができる人に変わるシンプルな習慣

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PHPから私の新刊が出ます。
今回の本は、本と言ってもムックのような体裁で、
ビジュアルを多用しています。

しかも流通ルートがユニークで、
主にセブンイレブンの書籍、雑誌コーナーで販売いたします。

ローソン、ファミマ、一般書店にも少し配本されるようですが、
基本的にはセブンイレブンでの半独占販売。

言ってみれば、
PHPとセブンイレブンのコラボレーションみたいなシリーズなのです。
異なる業界の大手2社とともに、
私も著者として実験的なビジネスに挑んでおります。

と、販売のことを先に書きましたが、
実は内容も書店ではなく、コンビニで本を買う人に向けています。
ですから、私のブログを読んでくださる方々とは、
ちょっと違う層のみなさん・・・ということになるかも。
(でも、読んでくださいませ笑)

どういうことかと言えば、
分厚いハードカバーの、ハイエンドなビジネス書なんかは、
ちょっと苦手な人。

そもそも、あんまり活字を読まない人。
だけど、仕事の悩みはいろいろあって、
なんとかしたいよなあという、リアルな日常を生きている人。

ビールやアイスクリームを買いにいったついでに、
人目を忍んで〝エロ本〟コーナーに目を向けた人が、
いや、きょうはこっちにしよう・・・と、レジに持っていける本。

あっ、この例えだと男性しか意識してないみたいですが、
そうではありませんよ。
アンアンのS○X特集のついでに、こっちも買っとこうという女性も歓迎。

いやべつに、その手のことに関心が高い人だけを
対象にしているわけではありません。
たまたま、説明がそういう流れになっただけで・・・。
気を悪くしないでください。あなたにも、ぜひ読んでほしいのですから。

もしくは、このくらいなら読めるだろう・・・と思える誰かに、
ぜひ勧めていただきたいのですから。

そんで一体どんな内容なんだと思われるでしょうが、
タイトルにあるとおり、〝シンプルな習慣〟についての本です。

ほんの些細なきっかけ、ごく小さな工夫によって、
誰もが、「自分だって捨てたもんじゃないぞ」という自分になれる。

私が出会ってきた「人生でいい流れをつくっている人」や、
コーチングのなかで見出してきた簡単で長続きする行動変革。

そんなこんなを、いろんな角度から取り上げています。
コーチングで扱ってきたテーマや、
そこから生まれてきたフォロワーシップ、もちろんリーダーシップ。
そしてマインドフルネスに関することも、
ちゃんと、しっかり、真面目に取り上げていますよ。

ちなみに発売前に目を通したうちの長男(私学の高2、サッカー部、数学赤点)は、
「この薄さがいい」と、評しておりました。
中身じゃなくて、物理的な話です。念のため。

コーチング技法とコーチングカンバセーション

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国際コーチ連盟(ICF)の認定取得を目指すコーチを対象とする、
CCC(コアコンピテンシーキャンプ)2014のオンラインクラスを、今月は11日と19日に開催します。
詳細はこちらhttp://d-coach.com/core/cccdemo.html

9月からのライブクラスに向けたショートプログラムですが、テーマとして
「コーチング技法とコーチングカンバセーション」を掲げています。

これは、ほんらいコーチングは技法を学んだコーチが、
自然な対話を通じてクライアントに貢献していくものであるからです。

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あえてこのタイトルをつけた意図として、
コーチング技法がそのまま実際のクライアントとの現場にもちこまれ、
時にそれが不自然さや窮屈さをもたらしているという、私自身の問題意識があります。

コーチングとは・・・するもので、・・・してはいけない。
といった、縛りのようなものを、必要以上に感じている人が多い印象を受けています。

だからといって、コーチングの「カタチ」や「スタイル」を学ぶことを否定するものではありません。
基本を身につける段階では、ある程度は型にはまったような対話になることも、
ポジティブにとらえてよいと思います。

ただし、それをコーチングの完成形だと思ってしまうと、本質から外れてしまいます。

あえて言うと、講師自身がそこを勘違いしていると思われることも多々あるのです。

今回は、あえて技法を使ってみることと、
技法から開放された自然な会話のなかでコーチングをしてみること、
その両方にトライしてみたいと思います。

タレントマネジメントでジョブローテーションを再生する

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3~4年で職務が変わる定期異動が、今も日本の職場には珍しくありません。
とりわけ公務員の場合は、ジョブローテーションも含めて、ほぼ慣例ですよね。

「複数の職務を経験させることで育成を図る」ねらいがあるのだと、
昔から説明されます。
したがってジェネラリストの場合は、
部門を超えた(まったく職務内容の異なる)異動もあるわけです。

管理職層にもジョブローテーションらしきもの
(これはローテーションだと伝えられるとは限らないので・・・)はあり、
いくつかの調査をみると、
むしろ公務員の場合、管理職のほうが一般職員より異動サイクルが短くなっているというデータが。

管理職の何を育成するためにジョブローテーションらしきものを行うかと言えば、
「上位の仕事に求められる専門性としての総合的判断力を養うもの」
(新井一郎・澤村明:地方公務員の人事異動と昇進構造の分析 より)
という説明は、似た施策を実施している民間企業にも当てはまるものでしょう。

しかしながら、ジョブローテーションを繰り返すことで、
はたして総合的判断力なるものは養われるのでしょうか。

ここのところ、極めて緩いとらえ方だと言わざるを得ません。

マネジメントとしての一定水準を満たした人物が、
複数の異なる組織を預かることで総合的判断力は養われる――そうとらえれば、
かなり納得がいきます。

しかしマネジメントの水準に満たない人物が、
3年やそこらで異なる組織を渡り歩かされるのは、
本人にとっても部下にとっても、酷なことになりかねません。

私は公務員組織に関しては、フォロワーシップのプログラムで若手・中堅層からの声を聞く機会が多く、
実際“マネジメントの準備ができていない管理職の回遊”に対する悲鳴の数々を知っています。

あちこちジョブローテーションしているうちに、
この人でも、あの人でもマネジメントの腕が磨かれる?
いやいや、そんな簡単なものではありません。

むしろ公務員組織のミドルマネジメントに求めたいのは、
ジョブローテーションのなかで結果を出せない人物の資質を再評価する、新たなスキームです。

タレントマネジメントの視点からみれば、
ポジションに上げる前にポテンシャルを把握することが重要です。
ポテンシャルを把握した上で、それを顕在化させるために“幹部育成”のフェイズに入るのです。

なぜか公務員の組織では(企業でも珍しくはないのですが)、
ポジションにつけてからポテンシャルを信じて(?)
ジョブローテーションを行うという、逆の流れになっています。

その結果、対象者の何割かはどこへ行っても部下に迷惑をかけ、
いないほうがましなマネジメントと見なされ、
「ポテンシャルがなかったんだ」と結論づけられるのです。

これは働く一人ひとりにとって迷惑であるばかりか、
組織パフォーマンスの重大な問題であることは間違いありません。

肩書きが人をつくる・・・という言葉があるけれど、
その底には秘められた特質があるのです。
大関に上げたら大関の相撲が取れる力士は、
それだけの才能が隠されていて、
いざというときの準備ができていた力士なわけで。

タレントマネジメントが十分な科学性をもって行われたら、
ジョブローテーションの再生も可能だと、私は思います。

そうすれば逆に、なんであの人をここから外に出してしまうのよぉ・・・という、
私の嘆きもなくなるかも。

徹底的にやりたいところで踏ん張ることで、
磨かれるリーダーシップも、当然ながら、あるわけで。

もしもあの人が残っていてくれたら、
あと3年でけっこう面白いことができたはずなのに・・・。
そう思えるサムライな公務員の顔が、何人も浮かびます。

店長職のタレントマネジメントで、「違いをもたらす違い」を定義しよう

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現在は横浜市長を勤める林文子さんは、
自動車ディーラーの営業所長時代、
業績が会社で最下位だった店舗を、次々と上位店にすることで名をはせました。

ところが本人の講演で聞いた記憶をたどると、
さらに印象的だった続きがあります。
それは、林さんが異動になると、
異動前に所長をしていた店舗の売上げが下がり始めたという話。

私はビジネス誌の編集記者時代、
自動車業界は川上から川下まで広く取材しました。
その頃にもよく関係者から、
「営業成績は所長(店長)次第で大きく変わる」という類の話を、何度も聞かされました。

さいきん、
携帯電話の販売店(いわゆる○○ショップ)のFCを運営する会社の役員からも、
同じような話を聞きました。
個人的な飲み会の席だったので表現は少し極端かもしれませんが、
「店の売上げは店長次第。もう完全に店長次第ですよ」

営業の最前線にいるスタッフにとって、
本社(本部)の役員や管理職は、多くの場合、心理的に距離のある存在でしょう。
彼らにとってリアルな上司とは、店の現場を率いる店長です。
いつも身近にいる店長が、知らず知らずのうちに有形無形の影響を及ぼしているようです。

では、「売れる店をつくる店長」とそれ以外の店長の違いは、どこにあるのか。
それを、どのくらい客観的に把握できているのでしょう。
私の実感として、これは極めて不十分だと思います。
逆に言えば、ここに組織力アップの鍵も隠されているのです。

ある企業で、約60名いる所長のうち上位3名に協力してもらい、
パネルディスカッションを行ったことがあります。
幹部と所長を集めての、年一回の研修会でした。
選定にあたっての基準は、店の業績や会社の人事評価、
部下の定着率などを総合的に勘案したものでした。
パネラーが3名になったのは、
「明らかに高い評価を出せるのは、この3名しかいない」という人事の判断でした。

当日、私は壇上に上がった3名にインタビューをしていきました。
その結果、明らかにこの3名に共通する「他者との違いをもたらす違い」らしきものが、
いくつか浮かび上がってきました。
それは主に、人に対する共感性や思いやり、謙虚さといった要素でした。
実のところ、その会社の社風には似つかわしくない要素を持った所長たちが、
業績を伸ばしていることに興味をそそられました。

ここに挙げた例のように、稼ぐ店にすることで店長は「できる店長」と評価されます。
ところが組織では、「○○さんはできる店長」と認識されるにとどまっています。
属人的な情報を脇に置いて、「できる店長の人物像」を概念化することが不十分ないのです。

スーパー営業所長だった林文子さんしかり、
他の多くの「できる自動車ディーラーの店長」も、携帯電話ショップの店長や私の研修先の企業も。

できる店長を、単に人物ではなく共通モデル化する。
それによって、次の人材育成や登用の指針がみえてきます。
これは売上げを伸ばし、
部下を育てることのできるリーダーを育成するためのタレントマネジメントです。

多くの企業は「○○さんは他とは違う」と、エース級を評価します。
しかし多くの場合、その「違う」という評価の対象は売上げなどの結果を見ているに過ぎません。

組織を強くするために必要なのは、
○○さんが売上げなどの結果において他社と違いをもたらしている、そのプロセス。
そこに隠されている「違いをもたらす違い」を明らかにして、定義することです。