誰か友人を一人、思い浮かべてください。職場の同僚や上司、部下でもかまいません。あるいは、家族でも。

あなたは、ちょっと納得いかない理不尽なことで罪を課せられ、その相手と一緒に収監されています。

あなたと相手は連絡を取り合うことはできませんが、懲役を決めるルールは知らされています。4つのケースが考えられます。

①2人とも黙秘する・・・2人とも懲役2年。

②自分が自白、相手は黙秘・・・あなたは懲役1年、相手は懲役15年。

③相手が自白、自分は黙秘・・・あなたは懲役15年、相手は1年。

④2人が自白・・・2人とも懲役10年。

さて、連絡を取り合えないなかで、あなたはどれを選択しますか。

一緒に収監されている相手が誰であるかによって、その選択はどう変わりますか。あるいは、変わりませんか。

ここで出てきた結論を、あなたが所属する組織や社会に置き換えたとき、どんなことが思い浮かぶでしょう。

これは東京大学の研究室で行われている「囚人のジレンマ」と呼ばれる人間の駆け引きをめぐるコンピュータ実験です。

囚人の駆け引きを通して、複雑な人間関係の本質をとらえ、より良いつながりを探る研究だそう。(詳しくはこちら

興味深いのは、特に力関係に差がない対等な2人でも、ほんの些細な相手の行動に対する判断の連続から学習し、少しずつ搾取する側、される側に分かれていくメカニズムです。

<驚いたのは、搾取される側が裏切られても協力を惜しまず、関係が定着しつつあったことだ>と、報告にあります。

極端な分断が指摘されるアメリカ合衆国では、超富裕層のトップ1%が、国家の富の40%を保有し、圧倒的多数の90%の世帯は富の23%を保有するにすぎないとされています。参考こちら

アメリカはひどいね・・・という話では済まされません。世界全体の富の82%は、超富裕層のトップ1%が握っているのです。参考こちら

こういう構造をつくりだしているのは、はじめから選ばれし立場にある一部の人々だけではなく、ともに搾取と被搾取の関係を築いている側にもあるのだとしたら・・・。

もういちど東大での研究にもどると、「ほんの些細な相手の行動に対する判断の連続から学習し、少しずつ搾取する側、される側に分かれているメカニズム」

その構造を人間社会全体でコラボレートしてきたのなら、世界を変えていく力も、ほんらい等しくもっているのではないか。

自分をどのようにとらえ、周囲の人生で交わる人々や組織をどのようにとらえ、関係性をどうみていくか。今この瞬間の現実が、自分にどんなインパクトを与えているか。

それを洞察するところから、なにかが動き始めるのかもしれません。

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