ホモサピエンスが生き残ったのは集団を形成する能力。週末に観たNHKスペシャルの再放送『人類の誕生』から図表をつくってみました。

長きにわたって地球上で共存していたネアンデルタールとホモサピエンス。体力ではホモサピエンスを圧倒し、頭脳も遜色なかったネアンデルタールが滅んだ要因のひとつとして、家族単位の小さな集団しか形成できなかったことが挙げられていました。

一方、私たちの祖先であるホモサピエンスは、大集団を形成していきました。その結果、偶発的に誰かが便利な石器道具や武器を発明した際、あっという間にそれらが広まっていったのです。

ではなぜホモサピエンスは、集団を形成できたのか。それは死後の世界を概念化するような、原始宗教の誕生にあったといいます。壁画などから推察されるこうした心の発達は、ホモサピエンスの間で共通の神秘体験をもたらします。それが人々の絆を強め、大集団が形成される力になったのです。

しかしもうひとつ興味深いのは、共存していたネアンデルタールは自滅したのであり、ホモサピエンスとの直接的な戦いに敗れたわけではないということ。人類初の戦争は、ホモサピエンス同士で始まりました。

深い心の絆は助け合うコミュニティを生み出すとともに、命を奪い合う争いのもとにもなる。関係性を維持できるからこそ平和は保たれるのだけれど、関係性のなかにいると、外に対する排他的な意識も生まれるということ。

いつかやってくるであろう次の文明に向けて、人間が突き付けられている課題がここにあるような気がしませんか。