経営者や幹部をコーチするときも、あくまで個人のパフォーマンス支援が
基軸になるケースがあります。他方、最初から組織パフォーマンスが主要テーマになることが多いのも確かです。

これらの要素は複雑に絡み合ってきます。しかしビジネスリーダーのコンピテンシーを、いったん次のように分けてみてはどうでしょう。

一つは、「自らがもっているリソースを活用してグイグイ進み、結果を出す能力」。二つめは、「部下を動機づけ、チームをまとめる能力」。

いまコーチングで焦点を当てるべき課題が、はたしてどちらにあるのか。
両者はどのように重なり、なにがレバレッジを効かせるポイントなのか。
どこにボトルネックがあるのか。エグゼクティブコーチングの導入、初期段階において、これらを概観して自己認知を高めることを支援するのは、
コーチとして非常に大切なことです。

人材アセスメントのリーディングプロバイダーであるプロファイルズ・インターナショナル社(以降プロファイルズ社)は、前者を『マネジメントのハードスキル』、後者を『リーダーのソフトスキル』と表現しています。

前者は業務処理と成果創出に関する能力で、後者は周囲を巻き込んで関係性を維持、向上させる能力と言い換えることもできるでしょう。まだプレーヤーとしての比重が高い段階では、前者が高ければ一定の社内的評価を得られるのが通常です。しかしマネジメントほんらいの役割(いかにプレーヤーを束ね、エンゲージするか)が問われる立場になると、プロファイルズ社の言うソフトスキルが不十分では、たちまち評価を下げることになります。

ハードスキルとソフトスキル。プロファイルズ社は世界120カ国、4万人のリーダー層、その同僚や部下40万人のリサーチにより、これらを8つのユニバーサル(普遍的)コンピテンシーと18のスキルセットにまとめています。

その詳細は稿をあらためてご紹介するつもりですが、これらの要素は仕事の日常においては、渾然一体化したものです。そのためコーチからみたクライアントは、
どこに自分の強みがあり、なにが足を引っ張る要因になっているかに気づくのが
容易ではありません。

“好きこそものの上手なれ”を逆から考えると、苦手なことは嫌いなことで、できれば避けて通りたい。そのため「それほど重要ではない」と理屈づけし、「このくらいで十分」と言い訳をつくることがあります。そして、自分がそうしていることには気づいていません。

ところがそんな上司を同僚や部下からみると、「あなたに期待しているのは、そんなことではない」という、マネジメントに求める優先要素のすれ違いが見られます。

典型的でわかりやすいのは、これまでハードスキルで成功してきた人が、多様なメンバーをマネジメントするようになったときでしょう。ここでよくあるのは、ソフトスキル不足の露呈です。しかし本人は、まさに自分が一皮剥けるべきときだということに気づかない(気づきたくない)のです。

こんな局面では、皮を剥がしていくことを手伝うのがコーチの役目です。
皮を剥がなければ次のステップに進めないのに、一緒に皮を磨くことのないように。クライアントに建設的な不愉快さを味わってもらうのは、コーチングの大事な価値といえます。


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