技術志向の強い会社で、バリバリの営業マンタイプは溶け込むのが大変です。

走りながら考えよう、という気風の人たちがつくってきた組織では、明確な指示のもとできっちり仕事をしたい人は辛くなります。

上昇志向があり、吸収力の高い部下と仕事をしてきたリーダーは、新しいことを覚えるのが遅い部下に業を煮やします。

これらすべて、私が仕事で携わってきた事例です。環境変化の激しい現在、あらゆる組織が一つのスタイルにとどまることを許されません。

今までいなかったタイプの人材を採用したり、新しい事業に取り組んだり、自身が不慣れな環境に飛び込むことを余儀なくされる。そんなことは、もはや常識です。組織変革とは、単に一つの姿から別の姿に変わることではなく、細胞分裂のように環境適応していく、より有機的な動きです。だからこそ組織自体の学習力が求められるわけですが、それを支えるのが、リーダーをはじめとする人々の生成的な在り方です。

生成的な在り方とは、その場で適宜、生み出していく、そんな有機性。

ただし、ここに組織変革の大きな落とし穴が一つあります。そういう働き方とか生き方に、すぐ前向きになれる人は少数です。人間は誰しも変化を恐れ、抵抗します。それが露骨に表れる人が、たくさんいます。

そうした環境において、思うように有機的になれない・・・ことにも、生成的に対処しなければならないのです。組織変革にエネルギーを傾けるリーダーにとって、
これは非常にチャレンジングな課題です。

価値観のぶつかり合い、スピード感の違いから生まれる摩擦、さまざまなズレに戸惑いながらも、それを受け入れ、違いを尊重し、ドキドキしながら必至で生きようとする他者への共感が必要です。

組織変革のコーチングは、リーダーの自己抑制、セルフコントロールを含んだ自己変革のコーチングだと、あらためて感じます。