Coach to Organically Optimize

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ZOOMセミナー第3弾

親の共感とフィードバックが子供の認知機能を育む

親がそばに寄り添って応援してあげることが、幼児の認知処理に影響を与える・・・簡単に言えば、親の応援は知育を促す。日本の研究者による世界初の報告が、Social Neuroscience電子版10月9日号に掲載されています。※発表者:開 一夫(東京大学大学院総合文化研究科教授)、川本大史(中部大学人文学部心理学科講師)

この研究では5歳児21名を被験者にして幼児の興味が持続するよう工夫した認知課題を行わせ、成功と不成功の認知処理ができるかを実験しました。その結果、親が隣で応援しながら課題に取り組むと、成功と失敗を区別することができたそうです。ところが幼児が一人で取り組む場合、これらの区別ができなかったのです。

さらに親がそばにいる子は、成功したときの心理的報酬が高まっていることもわかりました。これは事象関連電位(脳波の一種)を測定することからわかったもので、「親の応援が成功に対する報酬陽性電位の振幅を大きくすることで、幼児は成功・失敗を区別して処理できるようになることが明らかとなった」としています。

この研究はまだ始まったばかりで、親の応援という社会的報酬とはべつに、お金やモノ(物理的報酬)を用いた場合はどうか、単に応援と言っても親の資質や他のさまざまな環境要因、親以外の大人が関わった場合はどうかなど、探求課題がたくさんあります。

しかし親による適切な寄り添いが認知機能を育むことの一端が見えたのは、家庭の在り方、ひいてはワーク・ライフ・バランスの在り方を問う貴重なヒントになると思われます。

昨今、家庭の経済格差が子どもの学力格差に反映されること、そこから格差の強化スパイラルが生まれてくることが懸念されています。たしかに経済的な側面からも対処していく必要があるけれど、「親子の関わり方を見直すこと」は、もっと早く着手できることかもしれません。

親がどんなふうに子どもに寄り添い、どんなフィードバックを与えることがポジティブな影響を及ぼすか。私たちも実践家の立場から、コーチングや共感コミュニケーションを通して可能性を探っていきたいと思います。

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共感コミュニケーション~マインドフルな面談が会社を変える~

講師:吉田典生、西村慶子

12月4日(火)19:00-21:00 @KANDAI MIRISE(関西大学梅田キャンパス)にて開催

ビジョンを力強く語るリーダーの危険性と共感力

外から見ると素晴らしいビジョンをもった”すごいリーダー”だけど、内部の人に話を聴くと評判が悪い。そんな経営者けっして少なくありません。環境保全や地域問題の解決など私欲を超えた社会的ビジョンと事業内容の関連性が見えれば、経営者の語るビジョンはメディア受けがよいでしょう。優秀な人材を引き寄せるリクルーティング効果も高いでしょう。

理想のためには社会の秩序にも挑み、自らルールをつくりだす革新的なリーダーは情熱に溢れ、あくなきチャレンジ精神で大きな壁に挑みつづけます。

感情的知能(EQ)の要素を分解してみると、おそらく内発的な動機が高いはずです。そしてEQの研究によると、ノーブルゴールを追求する能力(日常のさまざまな物事を選択する意思決定を、より大きな社会的使命とつなげていく能力)と内発的動機には、比較的高い相関があります。

いいこと尽くめのようですが、ここに「他者に対する共感」が加わってこないと、目的達成のために人を踏み台にするような暴君になる危険性があります。さらにEQの研究からみていくと、共感力という他者と関わるうえでの能力は、自己認識や自己管理に関わる能力との相関が特に高くはないのです。つまり共感力については、”独自に意図的に開発しなければならない”と考えるほうが妥当です。

禅に傾倒してマインドフルネスを象徴するビジネスリーダーとも言われるスティーブ・ジョブズが、ビジョナリーで高い志と意欲を持っていたことを疑う人は稀でしょう。しかし他方で、嫌われ、変人と言われてきたことも周知の事実。ここからも共感力という能力の独自性がうかがい知れるような気がします。

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12月4日(火)19:00-21:00 @関西大学 梅田キャンパス

共感コミュニケーション~マインドフルな面談が会社を変える~

 

11月2(金),11月14日(水) いずれも21:00-22:30

ZOOMセッション【ビジョンの最適化】~私の仕事とSDGs パート1&2~

ビジョンの最適化~私の仕事とSDGs パート1&パート2

マインドフルネス的じゃない感情ラベリングの効果

Vector illustration of Shocking businessman holding the head

ストレスを感じた瞬間、「胃がキリキリしているぞ」「胸がムカムカと発火しているみたいだ」といったように、身体に生じていることを言語化することで、ストレス緩和とネガティブ感情の制御につながる、という研究は以前から多くあります。

こうした方法を感情(情動)のラベリングとか実況中継と呼び、マインドフルネスのセミナーでも紹介されます。ただこの方法は、そもそも当事者がマインドフルネスであること(今この瞬間に注意を置いていること)が前提なので、「瞑想はしたくないけど、ストレスマネジメントにこれだけやる」というわけにはいきません。

さらにもう一つ、ラベリングの壁があります。それは身体反応である情動を的確に言語化するには、相応の語彙が必要だということです。EQ(感情的知能)のトレーニングをしてみるとわかりますが、感情を言葉で表すことが難しいと感じる人は多いのです。

そこでラベリングのハードルを下げる方法として、あらかじめ用意された感情ラベルの選択肢から選ぶことで、多くの人が簡単に感情を制御できる可能性が研究で報告されています。(Anual Letters of Clinical Psychology in Shinshu 117NO.16 p39-49)

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I feel なんか・・・、

大阪なおみちゃんの、I feel なんか・・・、ドキドキ。ってセリフで閃きました。これ、感情知能(EQ)のトレーニングに使える!

EQの出発点である自己認識の大切な要素に、「感情リテラシー」があります。感情に関する語彙力を鍛え、微細な感情までを言語化する能力です。

言語化を意識することで理性を司る前頭葉に働きかけ、言葉よりも先に生まれる感情に呑み込まれてしまうのを防ぎます。そして適切な行動をもたらすきっかけにもなります。know yourself(自己認識)をchoose your self(自己管理)、さらにgive yourself(行動)へとつなぐのです。

ではエクササイズの例をひとつ。

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リーダーシップは部下力から始まる

誰が組織のリーダーにふさわしいのか。次のリーダー候補についての評価が、現在のリーダーと多数のフォロワー(次のリーダーもこの中から発掘される)では、大きく異なる可能性があります。そして現場のフォロワーたちの評価のほうが、現在のリーダーの評価よりも正しい可能性が(結構)ある・・・。そんな研究が報告されています(論文はこちらHBR.ORG:To Be a Good Leader,Start By Being a Good Follower,August06,2018)

エリート養成プログラムに参加したイギリス海兵隊の男性新兵218人を対象にした追跡調査によると、「自分はリーダーらしい行動をした」と自己評価した新兵は、同僚にはそう思われなかったそうです。一方で、「自分はフォロワーらしい行動をした」と自己評価した新兵のほうが、同僚たちから「リーダーにふさわしい」と評価されたそうです。

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関係性が痛みや苦しみを和らげる

親しい人と一緒にいると、物事を困難に感じる度合いが少ない・・・。そんな研究があります。

坂道の麓で親しい人と一緒にいる人は、一人でいる人や親しくない人と一緒の人にくらべて、坂の傾斜角度を低く見積もるのです。

(サイモン・シュナル、ケンブリッジ大学)

同じような研究で、痛みの度合いや階段の数などの程度も、親しい人と一緒だと低く見積もられたり、脅威反応が和らぐことが検証されています。

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「ぐるなび」評価のばらつきから学ぶコーチングの盲点

同じ店なのに「ぐるなび」で1をつける人と4をつける人がいるのはなぜ?
行動経済学の大家であるダニエル・カーネマンの言を借りると、「人は見たものがすべて」・・・という判断の単純化が背景にありそうです。
物事の判断や意思決定の際、認知機能の働きを省力化するために「見たもの」「聞いたこと」から、できるだけ早く結論を導き出そうとするのです。(ヒューリスティックス:簡略化されたプロセスを経て結論を得る方法)

あまり食欲のないときにビジネスランチで食べたイタリアンと、絶好調の日に気のおけない友人と食べたイタリアンでは、同じ店、同じメニューでも違いますよね。それに、すべてのメニューを検証するなんてことを、「ぐるなび」の投稿者はしない。

こんな場面を想像してください。

大阪への出張。ホテルにチェックインするまえにコンビニに寄ったらレジの店員が外国人で、ホテルのフロントにも外国人のスタッフがいて、荷物を置いて飲みに出かけたミナミの繁華街には外国人客があふれている。

待ち合わせた地元の友人に、「いやあ大阪は〇〇の人たちばっかりだね・・・」

これも「人は見たものがすべて」の一例でしょう。たしかに従来に比べてアジアを中心とする外国人観光客、労働者が増えています。「外国人が増えている」のような典型例を目の当たりにすると、「やっぱりそうだ」と過大評価しやすくなります。
感覚的に「増えている」という固有の体験が「あふれている」という認識に一般化されていますが、それじゃあ大阪の街はバンコクや上海、シンガポールと比べてどうか。

発信力の高い人のヒューリスティックスにもとづく一般化されたメッセージは、多くのフォロワーの”聞いたことがすべて”につながるかもしれません。

概ねそうだよね・・・で済む世間話ならいいけれど、複雑な要素を考慮して正しい意思決定を下したい場面では、そうはいきません。「見たものがすべて」になっていることへの気づきと、「見えていないこと」を探求するオープンな心理的、物理的スペースが必要になります。

次のイラストは、コーチングにおける対話の視座をクルマのライトに例えたものです。ロービームが照らし出しているのは、「私の課題は、なんとか営業の月次目標法を達成することです」といった目の前にあるテーマです。あるいは、「さいきん自分の方向性が見えなくなって、全然やる気がわきません」といった今この瞬間にある感覚、「もう期待していた部下の〇〇さんがまったくダメで、意思疎通がはかれていません」といった悩み、さらには「そうか、これをすればいいんだと確信できました。すごくスッキリしました!」といった感情。
一方のハイビームは、前述したような語られている主題の背景にある”見えていないこと”に注意を広げるものです。
「それがほんとうのテーマ?」と問い直すことや、「全然やる気がわかないというのは1日ずっとということ?そうでもない時間はどう?」のように、クライアントの注意を意図的に広げるということ。

ある主題を選んで対話をすれば、それに関係することが重要で、今すぐ着手して結果を出そうと動機づけられるかもしれません。一定のスキルレベルに達しているコーチがセッションを行うと、その可能性が高くなります。

たとえば、ビジョンを明確化してアクションを促すためのスキルはたくさんあります。ときにコーチはスキルを使ってクライアントの感覚に訴え、直感を刺激して”その気”にさせます。そのコーチングにおいて「見たものがすべて」のクライアントは、やる気を高めてくれたコーチに感謝するかもしれません。

しかしスキル先行のコーチングは、ヒューリスティックスを加速させている可能性もあります。人は放っておけば認知機能を省力化させるので(カーネマンは、これを「システム1」とか「fast thinking」と呼んでいる)、コーチがそのことについて自覚的であることが重要です。(認知機能を省力化せず論理を導き出すことを「システム2」「slow thinking」と呼んでいる)

あなたがあることを考えているとき、人生においてそのこと以上に重要なことは存在しない(『ファスト&スロー』ダニエル・カーネマン著 村井章子訳 早川書房 ※上下巻あり)これをカーネマンは、焦点錯覚と呼んでいます。

もとよりコーチングのスキルが、焦点錯覚を促すものであってはなりません。

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マインド、ビジョン、ロール(役割)、アクション・・・4つの最適化をはかるZOOMでのオンラインプログラムをスタートします。パート1のテーマはマインドの最適化 9/29 10/13 いずれも AM11:00-PM12:30【マインドフルネス×EQ】

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コーチングの新しい扉を開く
認知神経科学とEQ、マインドフルネスを統合したプロコーチ育成プログラム
MBCC(マインドフルネス・ベースド・コーチ・キャンプ)第6期基礎コースは残席わずかです

人は幼いまま成長したサルである

 

 

 

 

 

「大人になる」という言葉には、さまざまなニュアンスが含まれていますよね。きょう取り上げたいのは、”意図的に”大人になりきらないというマインドセットの可能性についてです。

どうやら生物学的にみて、「大人になりきらないこと」が人間にとってとても重要な意味をもっていそうだからです。

 

ヒトは性的に成熟したサルの胎児である。

これはルイ・ボルク(アムステルダム大学・解剖学、内分泌活動の研究者)という人が『人間形成の問題』(1926年)に書いたことで、「人はサルのネオテニー(幼形成熟)として進化した」という学説につながっています。

ネオテニーとは、子どもの期間が長く、幼さを残したままゆっくりと性的に成熟していくことを示す生物学用語です。興味深いのは、幼さを残す・・・というのが、単に姿かたちだけを示すものではないことです。

ヒトは成長の遅延によって、恐れ知らず、柔軟、好奇心といった学習の資源となる資質が長続きします。それがさまざまな知識やスキルの獲得につながっていきます。また生物学的にみると、性的な成熟はメスの獲得をめぐるオス同士の争いに象徴されるような、闘争をもたらします。そういった状況が訪れるのが遅いぶん、やはり知育の発達が促されます。

ボルクらの研究を受け継いだJ・B・ホールディングは「人類の進化はひとえに成長の遅延によっている」と語っています。

スティーブ・ジョブズが遺した有名な言葉、”Stay hungry,Stay foolish” がイノベーターの在り方を示すキーワードだとすれば、もとより私たち人間には、そのポテンシャルが備わっているということかもしれません。

【参考文献】

・福岡伸一さんのソトコトでの連載

松岡正剛の千夜千冊

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ZOOMによるオンラインセッション開始

第1弾はEQ×マインドフルネス

パート1:9月29日(土)  午前11:00~午後12:30

パート2:10月13日(土) 午前11:00~午後12:30

マインドフルネスを通した4つの確かな成果

EQを世界に広めたダニエル・ゴールマンとリチャード・デビッドソン博士(ウィスコンシン大学マディソン校)が、今や星の数ほどあるマインドフルネスの研究論文を精査。もっとも信頼性の高い”Gold Standard”に値する論文を抽出しました。

その結果、”少なくとも”次の4つの観点から「確かな成果」が認められると、HBRこちらで述べています。

要約するとポイントは以下のとおりです。

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主観を排除したフィードバックの大切さについて

ジェット旅客機が空の上を自動航行できるのは、フィードバック機能が働いているからです。制御系の操作(入力)に対して気流などの影響を受けながら飛ぶ旅客機が、入力に沿った結果(出力)となっているかの情報を制御系に戻す。これが電子工学におけるフィードバックの意味合いになります。

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